モンスター社員は何故生まれる?企業を守るために人事評価制度の面からできること

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

自分の都合だけを考えた主張を通し、他の社員に迷惑をかける行動をするモンスター社員。
高圧的なタイプのほかにも、被害妄想タイプ、パワハラタイプなど様々なタイプがいます。

今回は、人事評価制度の面から、社員のモンスター化を防ぐにはどうすればいいのかを解説します。 

モンスター社員とは

上記でも述べた通り、モンスター社員とは、自分の都合だけを考えた主張や行動をする、難癖や言いがかりをつけるなど、仕事や社員に対して迷惑をかけ、業務の進行を妨げる人物のことです。
モンスター社員については、詳しくは下記の記事をご覧ください。

【社内にいるだけで問題になる!モンスター社員の6つのタイプと特徴】

モンスター社員は、基本的に「自分がうまくいかないのは会社/他の人のせい」と考えているため、自分自身のことを「モンスター社員」だと自覚していません。

そのため、たとえパワハラやセクハラを行っていたとしても、「自分は間違っていない」と思い込んでいます。

何故モンスター社員が生まれるのか

様々な問題を起こすモンスター社員。
彼らは何故生まれてしまうのでしょうか。その理由を見てみましょう。

①仕事へのモチベーションを維持できない社会情勢

高度経済成長からバブル経済期のころまでは、仕事をすればするほど昇給・昇進が期待できました。
そのため、入社当初は給料が安くても、長く働き企業に貢献すればどんどん豊かになれるという希望が持てていたのです。

しかし、現在はその当時ほど昇給・昇進が期待できなくなりました。
たとえ昇進しても、給料はほとんど変わらないのに仕事量や責任だけが大きくなるといったことや、コストを抑えるために幹部のポジションを減らしたり、リストラをしたりするようになりました。

その結果、「頑張っても評価されない、出世しても豊かになれない」という考えから仕事へのモチベーションを保つのが難しく、そのストレスや不満からモンスター社員になってしまうことがあります。

②人間関係がうまくいっていない

社員間のコミュニケーションは、円滑な組織運営に必要不可欠です。
上司や部下、同僚同士など、社員間の人間関係がうまくいかないと、相手のことを「何を考えているかわからない、気に入らない」と不満に思い、ストレスになってしまいます。

また、「飲みニケーション」という言葉がありますが、「定期的に部下と飲みに行っているからコミュニケーションは取れている」と安易に考えるのも危険です。
上司の前では、飲みの場でも本音が言えない、ということもしばしばあり、現場の課題を把握できない可能性が高いです。

相手を理解しようと飲みの場を用意しても、逆効果になってしまうこともあるので注意しましょう。

モンスター社員を生まないための人事評価制度とは

モチベーションの低下やストレスがモンスター社員を生んでしまう原因の一つであるということがわかりました。
このモンスター社員の発生を防ぐために、人事評価制度の面からできることを見ていきましょう。

①心理的報酬を与える

実績を評価したり、称賛しあったりすることで、社員に心理的報酬を与えましょう。
感謝の言葉を伝えたり、社員を褒めることで、「自分はちゃんと企業に貢献できている」という実感を与えます。
特に、承認欲求を満たしてほしいと考えている若者に効果がある方法でしょう。

②評価と報酬は連動させる

適切な人事評価のもと、高評価の社員には報酬をアップするなど、昇給や昇進をきちんと実現することで社員のモチベーションは上昇します。

自分の頑張りをきちんと評価してもらえることで、達成感や貢献意欲がわき、精神的満足感を得ることができます。

もし人事評価制度を上手く運用できていないと感じている場合、一度見直すことも検討してみましょう。

まとめ

モンスター社員が生まれる原因の一つに、社員のモチベーション低下や人間関係がうまくいっていないといったものが挙げられます。

これらの問題を防ぐために、社員同士で称賛の文化をつくる、評価を報酬と連動させるなど、人事評価制度の面から社員の自己承認欲求を満たし、モンスター社員の発生を事前に防いでいきましょう。

関連タイトル