求人広告を見ていて、「インセンティブ制度あり」と記載されたものを見たことはありませんか?
営業職や販売職でよくみられるこの「インセンティブ」ですが、実は仕事を続けるにあたって重要な要素の一つになることもあります。
今回は、インセンティブ制度とは、そのメリットと注意点を説明します。
インセンティブ制度とは
インセンティブ制度とは、「企業が定めた業績を達成した場合に、固定給とは別に追加で支給される報酬金」のことです。
業績によって左右される歩合給や業績給などと同じ意味を持ちます。
尚、固定給のない完全歩合制とは別物で、仕事一件当たりに支給されるものではなく、業績を達成しなくても固定給は支給されます。
またボーナスとも異なり、全員に支給されるわけではなく、業績を達成した個人またはチームのみに支給されるので、支給される人・されない人がでてくるのが特徴です。
インセンティブ制度のメリット
それでは、インセンティブ制度にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
①やる気が出る
業績を達成すれば、その分の報酬が出るので、「良い結果を出してたくさん稼ぐぞ」という野望のある人はやる気が出ます。
ただ数値目標を与えられるだけでなく、きちんと報酬があるので達成意欲を高く持ちながら働くことができるでしょう。
②正当に評価される
どんなに頑張っても会社から評価されない。モチベーションが上がらない。
そんな悩みを抱えて転職を考えた方もいるかと思います。
インセンティブ制度は、自分の評価がしっかりと数字として出るため、「会社に貢献している」と感じることができ、不公平感がなくなります。
インセンティブの注意点
一方、インセンティブ制度のある会社で働く上での注意点もいくつかあります。
入社前には以下の点を確認しておきましょう。
注意点①インセンティブの対象を確認しておく
インセンティブの対象や期間、報酬が支給される日や金額などは企業によって異なります。
具体的な制度の内容は会社に直接聞いて確かめるしかありません。
面接では、いきなり金額のことを聞くのはいい印象を持たれないので、目標となる指標や、それを配属予定部署の人は何割達成しているのかということを聞き、営業目標の運用状況をまず確認してからにしましょう。
注意点②給与全体におけるインセンティブの割合
求人広告に「月給〇万円~」と書いてある場合、基本給ではなくインセンティブを含む手当込みでその金額になっていることがあります。
固定給やインセンティブ・手当の割合も企業によって様々です。
インセンティブの割合が大きい場合、高い業績を出し続けられることができれば収入も大幅に上がることが見込めます。
しかし、成果を出せなかった時は収入が激減してしまうので、給与は安定しにくいです。
もし固定給が低い場合、結果が出せない時が続いて焦り、さらに生活もボロボロに…という可能性もあるので注意してください。
インセンティブ制度がある会社の場合は、固定給とインセンティブの割合を確認し、自分の生活や志向をよく考えて応募しましょう。
注意点③会社によってはノルマと同じ扱い
インセンティブ制度は、ノルマと違い達成しなかったからといってなにか罰則があるわけではありません。
しかし、企業によっては罰則はなくともノルマと同じ扱いをして、達成しろと責められ社内の雰囲気がピリピリとしてしまうことがあります。
また、インセンティブをもらっている人・もらっていない人の間で険悪になったりすることも。
会社の雰囲気が悪くないか、販売職など実際に店舗がある場合は自分でどのような雰囲気か一度確認しに行くことをお勧めします。
自分の志向に合っているかを考えよう
ここまでインセンティブ制度についてみてきましたが、いかがでしょうか。
自分が業績向上に貢献した分を数値としてみることができ、きちんと評価されるので、モチベーションがあがる・ガッツリ稼ぎたい人には向いている一方、企業ごとに規定が様々なので制度自体をよく確認する必要があるということがわかりました。
転職の際には自分の志向をよく考え、インセンティブの割合やあったほうがいいのか・ないほうがいいのかを決めましょう。