退職理由が「家庭の事情」というのはよくあるケースです。
本当に家庭の事情による退職もありますが、便利な建前としてもよく使われる「家庭の事情」。
便利な言葉ではありますが、気を付けないともめごとに発展する可能性もあります。
今回は、「家庭の事情」を退職理由として伝える場合の注意点をお伝えします。
基本は正直に理由を伝えるべき
「家庭の事情」といっても、様々な理由があります。
結婚や妊娠・出産、介護や転勤、家業を継ぐなど、本当に事情があって退職するときは正直に話したほうが、理解も得られやすくスムーズに退職することができます。
また、もし退職したくないけれど仕方なく辞めるという場合、企業側から時短勤務などの提案をしてくれる可能性もあります。
本当に家庭の事情でも、人に知られたくないものの場合は、相手の信頼度によってどこまで話すかを見極めましょう。
信頼できる人の場合、他の人から詮索されたときにさりげなくフォローしてくれることがあります。
しかし、あまり多くの人に話してしまうと、情報の出所もわからず疑心暗鬼になってしまう上に退職までの居心地も悪くなってしまいますので、「他の人には言わないでほしい」ということを伝えておきましょう。
話したくないような事情の場合は、「詳しくはお話しできないのですが、家庭の事情で」の一点張りでも構いません。
正直に話して揉めそうな場合は建前としての「家庭の事情」でもOK
「人間関係が嫌」「将来性がない」などというように、正直に伝えると揉めそうな理由の場合は「家庭の事情」という建前を使ってもいいでしょう。
企業によっては退職者の意見から職場環境をよくするためのアンケートを取ることもありますし、居心地が悪くなったとしても正直に理由を伝えたいという思いがあるのならば、直接理由を言っても構いません。
基本的に、「家庭の事情」を建前で使う時は円満退社を目指すために使いましょう。
もしも詮索されたら?
「家庭の事情」という言葉を使っても、詮索や引き留めに合う場合があります。
そんな時はどう対応したらいいのでしょうか。
本当に家庭の事情で退職する場合
「家庭の事情」を建前に使う人は多いため、「本当は別の理由なのでは?」と思い詮索をしてくる人がいます。
しかし、事実であれば気にする必要はありません。
状況を相手にきちんと伝えることで、過剰な詮索や引き留めは減るでしょう。
会社から時短制度などの提案をされた際に、自分に勤務を継続する気持ちがなければ「ご迷惑をかけたくないので」と断りましょう。
「家庭の事情」を建前としている場合
もし建前として「家庭の事情」と言っている場合は、決して下手な嘘をついてはいけません。
適当な設定で話をすると、どこかで矛盾点が見つかりますし、SNSなどから嘘がばれてしまうリスクもあります。
もし詮索された場合は、「プライベートなことなので」と変な作り話はしないよう話をそらしましょう。
事実でも建前でも、円満退社を目指そう
家庭の事情が事実でもそうでなくても、大切なのは「円満退社できるかどうか」です。
ネットワーク社会の現代では、悪評はすぐに広まります。
もし嘘や作り話で適当に乗り切ろうとしていることがばれたらマイナスイメージになりますし、今後に影響する可能性もあります。
出戻り採用など退職後もつながりをもつこともありますので、嘘はなるべくつかず円満退社を目指しましょう。