部下を精神的に追い詰め、部下をうつ病、休職せざるをえない状態や退職に追いやる上司のことを「クラッシャー上司」といいます。
部下が上司を選ぶことは通常難しいので、いくら頑張ろうとしてもクラッシャー上司の餌食になってしまうことも。
今回は、クラッシャー上司の特徴と委縮せずに付き合っていく方法をお伝えします。
クラッシャー上司の特徴
自分がターゲットにされていなくても、同じ部署にいるだけでプレッシャーを受けるクラッシャー上司。
もしクラッシャー上司の特徴に当てはまる人が身近にいた場合、注意しましょう。
威圧的な態度
クラッシャー上司は、上司という立場を利用し、威圧的な態度をとることが多いです。
特に気の弱い人であれば、部下としても上司に逆らうことなどできず、暴言や理不尽なこともすべて受け入れてしまいます。
そしてさらに威圧的な態度をとるようになるクラッシャー上司は、自分のことを部署内で絶対的な存在であると感じ、気に入らない部下を追い出そうとします。
気分の浮き沈みが激しい
仕事の場では、プライベートなことを持ち込まずに冷静に判断することが大切です。
特に上司という立場であれば、より責任のある決断が求められます。
しかしクラッシャー上司には気分屋が多く、浮き沈みが激しいので、機嫌によって仕事のやり方がいい加減になることがあります。
また、機嫌が悪い時に部下が話しかけるのを躊躇してしまう、自分のいい加減な部分を部下に押し付けるなどの弊害もあります。
プライドが高く、必要以上にミスを責める
クラッシャー上司は、プライドが高くミスを許しません。
そのため、仕事において部下に寛大になれない、完璧を求めるあまりミスを認めないなどの問題が発生します。
部下がミスをしたらフォロー・指導するのが上司の役目ですが、自分が責任を取らなければならないという気持ちで怒りの感情を部下にぶつけます。
しかし自分のミスは棚に上げることが多く、ひどい場合、自分がミスをしたという事実を隠蔽する、人のせいにするということもあります。
気が小さい・小心者
自分に自信がない場合、自分よりもできる人間、特に部下を脅威に感じます。
能力が低いと思われたくない、部下になめられたくないという思いから、わざと威圧的な態度をとって強がってしまうことがあります。
気に入らないと退職まで追い込む
自分の部署はすべて自分が掌握したいと考えているため、邪魔な部下を排除しようとします。
特に仕事ができない部下が目を付けられやすく、精神的に追い込み必要以上の恐怖を植え付けることで、自分を絶対的な存在だと思わせます。
そのまま精神を病んでしまい休職・退職に追い込まれてしまうことも多く、周りから見るといじめではないかと思うようなことも、逆らえる人がいないため見過ごされます。
自分と同じレベルを求める
仕事ができるタイプのクラッシャー上司の場合、出世して今の立場にいるという自負があります。
そのため、自分と同じレベルの仕事を要求し、それが達成されないと必要以上に部下を責め立ててしまいます。
自分と同じレベルの仕事ができない部下を無能とし、部下に「自分は仕事ができない」と刷り込んでいって、自信を失わせようとします。
能力がないのに立場を利用する
反対に、能力がないにもかかわらず年功序列で今の地位まで出世したクラッシャー上司もいます。
自分の地位を横取りされることを恐れているため、ターゲットはあえて自分よりもできる部下を狙います。
自分よりもできる部下の自信を失わせつぶしていくことで、自分の地位を守っているため、このタイプのクラッシャー上司の部下になるとスキルアップも見込めません。
クラッシャー上司の対処法
職場にクラッシャー上司がいても、すぐに転職ができない場合、うまくかわして仕事をしなければなりません。
上司が部下を退職に追い込むのは比較的簡単ですが、反対に部下が上司を辞めさせることは難しいです。
では、どのように対処したらいいのでしょうか。
完璧な仕事を目指す
ミスを許さないことが多いクラッシャー上司には、文句を言われないほどの完璧な仕事を目指すことが対処法の一つです。
クラッシャー上司と同レベルかつ、求められている以上の仕事をすることで、口をはさむ隙を与えないようにしましょう。
完璧な仕事をしようとすると精神的にきつい部分もあるかもしれませんが、自分のスキルアップにもつながりますし、仕事をする上での大きな目標となるでしょう。
仲間と協力して仕事をする
次に誰がターゲットとなるかわからない部署内で、協力して仕事をすることで乗り越えることができるでしょう。
同じ悩みを抱えている仲間同士仕事を助け合い、時にストレス発散のために愚痴を言い合うことで、自分一人で戦うよりも心に余裕ができます。
また、仲間で協力することにより一人でやるよりもクオリティの高い仕事ができれば、クラッシャー上司が怒る隙も少なくなります。
人事異動を希望する
クラッシャー上司に打撃を与えるために、人事異動を希望するのも有効な手段です。
クラッシャー上司は、自分の地位に対してプライドがあり、評価が下がることを嫌います。
そのため、その地位を脅かそうとする優秀な部下を攻撃したり、威圧的になることで存在感を示そうとしたりします。
そんなクラッシャー上司と直接対決するのではなく、自ら身を引いてみましょう。
ただ人事異動の希望を出すだけでなく、その理由に今の部署や上司の現状伝え、知ってもらうことが大切です。
自分一人では事態は動かないかもしれませんが、このような訴えが続くと、クラッシャー上司の印象がかなり悪くなります。
精神的に追い込まれる前に、クラッシャー上司にダメージを与え、離れて仕事ができる環境にいきましょう。
クラッシャー上司に委縮しないために
委縮するとわかると余計に攻撃してくるのがクラッシャー上司です。
委縮しないために、以下の行動を実践してみましょう。
恐れず相手の目を見て対峙する
クラッシャー上司に叱責された時、頷いたり反応してしまうと、言われたことを受け入れたと思われてしまいます。
相手の目を恐れずじっと見て対峙することで、言っていることに納得していないという意思を示し、ささやかな抵抗をすることができます。
クラッシャー上司には小心者タイプも多く、相手から反撃が来るとは考えていないことが多いです。
そのため、相手が突然攻撃してくるとプレッシャーを感じます。
大切なのはクラッシャー上司の攻撃の手を弱めることで、普段おとなしく何も言い返せない人ほど効果があります。
納得できないことは黙って抵抗
なんでも言いなりになってしまうと、クラッシャー上司を調子に乗らせてしまいます。
自分の考え方が正しいと思っており、それを人に押し付けようとしてくるので、納得できないことには抵抗の姿勢を見せることが大事です。
言いなりにならず、少しでも反抗の意思を見せ、自分の考えを強く持ちましょう。
クラッシャー上司との付き合い方
いつ機嫌が悪くなり、ターゲットにされるかわからないクラッシャー上司とは、なるべくかかわらないことが大切です。
どんなに優秀な部下だとしても、クラッシャー上司と上手に付き合うことは難しいので、できるだけ接点を無くし関わらないようにしましょう。
もしどうしても解決できない場合、精神的に参ってしまう前に転職を考えることも視野に入れましょう。
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