OJT(On-The-Job training)とは、実際の職務現場で業務を通して上司・先輩が部下の指導や教育を行うことです。
メジャーな教育方法であるため、取り入れている企業も多いOJT。
今回は、そんなOJTの目的と上手なやり方をご紹介します。
OJTの目的
先輩社員がトレーナーとなり新入社員が実際の業務を学ぶOJTは、学んだことをすぐに発揮できるようにすること、即戦力となる人物を育成することを目的としています。
しかし、新入社員にとっては初めての仕事なので、ただ業務のやり方を教えるだけでは緊張や不安でうまくいきません。
新入社員のモチベーションを上げ、緊張や不安を解消するためにもコミュニケーションをとることが必要です。
OJTでは、トレーナーの先輩社員と新入社員が密にコミュニケーションをとりながら教育していくので、わからない部分があればすぐに聞くことができますし、仕事に対する的確なフォローとフィードバックが可能です。
このように、即戦力としての教育だけでなく、コミュニケーションをとりながら新入社員の不安を解消すること、モチベーションを上げ、職場への定着を図ることができます。
また、トレーナーである先輩社員にも、業務効率化や育成ができるというメリットもあります。
ただし、正しいやり方をしないと、OJTが原因で新入社員が辞めてしまうということにもなりかねないので、効果を得るためにもしっかりとポイントを押さえておきましょう。
OJTの4つのステップ
OJTには、4つのステップがあります。
- Show(やってみる)
- Tell(説明・解説する)
- Do(やらせてみる)
- Check(評価・指導をする)
この1~4を循環して繰り返し行っていくことで成長を促します。
どれか一つでも欠けると、効果が最大限に発揮できないまま終わってしまうので、循環を意識しながら取り組んでいきましょう。
1.Show(やってみる)
まずはその仕事をやってみせて、仕事の全体像をつかんでもらいましょう。
高等説明だけでなく、実勢にやってみせることで具体的なイメージを持ってもらうことが重要です。
2.Tell(説明・解説する)
どういう仕事なのか、目的や背景など具体的な仕事の内容を、新入社員に理解してもらえるまで説明します。
質問を交えながら、理解度を確認しつつ説明すると効果的です。
3.Do(やらせてみる)
実勢に仕事をやらせてみます。
一人でやらせることを意識しつつ、安心感を与えるために、しっかりと横について見守りましょう。
失敗をしてもここでは責めたりしてはいけません。
4.Check(評価・指導をする)
3のDoで、できていなかった部分を指導しましょう。
フィードバックはできるだけに具体的にしたほうが伝わりやすく、次に活かせます。
このCheckをもとに、次の計画を立てていきます。
また、できていた部分はしっかりとほめてあげることも大切です。
OJTの3つのポイント
OJTを行う上で、意識するべきポイントが3つあります。
- 意図的:どのような目的・目標をもってそのトレーニングを行うのか明確にすること
- 計画的:十分に設計された計画をもとにトレーニングを行うこと
- 継続的:反復的・段階的にトレーニングを行うこと
OJTを行う前に目的や目標を明確にし、そこから逆算して計画を立て、継続してトレーニングを行うことで、OJTの効果を最大限に発揮することができます。
上手な運用をしていこう
新入社員にとっても、トレーナーである先輩社員にとってもメリットのあるOJT。
しっかりと計画を立て、コミュニケーションをとりながら行ってみるのはいかがでしょうか。