知っておきたい基礎知識 リストラと解雇の違い

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リストラや解雇といった言葉を最近よく耳にしますが、この2つの違いを理解しているでしょうか?
今回は、リストラと解雇の意味の違いと、解雇をする場合に必要な条件についてお伝えします。

リストラの意味

リストラとは、英語で「Restructuring(リストラクチャリング)」と表記します。
「再構築」という意味で、その言葉の通り本来の意味は社会的な状況に合わせて会社経営を再構築をするためのものです。

日本でリストラというと、人員削減をイメージしますが、経営見直しのための会社のリストラは経費削減からです。
簡単なところで、節電や事務用品の管理などもリストラに含まれます。
このような小さなところからリストラを始めていき、節減しても経営が不振な場合、従業員の給与の削減が行われます。
そしてさらに経営が悪化する一方の状態になったときにはじめて人員削減であるリストラが行われます。

このように、リストラは人員削減という意味だけに使われるものではなく、従業員を失業に追い込むものという意味でもありません。


また、リストラの手段の一つとして解雇される場合は、会社側から一般的な退職よりもいい条件が提示される場合が多いです。

例えば、退職金が多めにもらえる、失業保険をすぐに受けられるようにしてくれる、人材紹介会社を斡旋してくれるといったことがあります。

解雇の意味

解雇とは基本的に、従業員自身に問題があり会社から懲戒されたり契約を打ち切られることを言います。
解雇をするには、以下の条件が必要です。

  • 経営者が解雇を回避するために努力した過程がある
  • 解雇に妥当性がある
  • 根本的にリストラが必要である

この3つの条件がそろって初めて、裁判でも「不当な解雇」や「無効」とされずに解雇が適用されます。

リストラと解雇の意味は違う

上記のように、リストラは会社の人員整理のために退職を勧められること、解雇は会社から一方的に雇用を打ち切られることですので、意味が違います。

解雇は会社都合の退職に対して、リストラは自己都合の退職になる点も大きな違いです。
また、リストラは会社側の立場で経営を立て直す目的のもとで行うものなので、従業員を解雇するのは最終手段と考えているところがほとんどです。

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