採用の障害となる「嫁ブロック」とは?

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既婚男性が転職や独立を妻に反対・阻止されることを「嫁ブロック」といいます。
もともと採用担当者などが使用していた業界用語でしたが、近年の転職市場の拡がりとともに一般的にも知られるようになりました。
せっかく内定を出したのに「妻が反対しているので」という理由で辞退されてしまった…。
では何故「嫁ブロック」が起こるのか?
その原因と対策を説明します。

30代~40代が最も多い!その原因は?

①年収が下がる

「嫁ブロック」に最も多い理由は「年収の減少」です。
特に大企業やコンサルタントなど、現在の給与水準が高い方ほど起こりやすい傾向があります。
給与が下がれば、生活水準も下がってしまい、子供がいる場合やこれからのライフプランにも大きく関わってくるため、反対されてしまうことが多いです。

②休日の減少と残業の増加

家族の時間も大切にしてほしい…と思う方も多いでしょう。
また、生活の時間が乱れることや、多忙により体調を崩すのではないかと心配し、反対します。
特に大企業から中小企業・ベンチャー企業に転職を考えている方ほど多くみられます。

③勤務地の変化

勤務地が変化することで、場合によっては引っ越さなければならないこともあります。
夫婦共働きの場合、お互いの勤務地とのバランスもとりにくくなりますし、退職・もしくは単身赴任をする可能性もあるでしょう。
また、知り合いのいない土地で新しく人間関係を構築することも負担になり、嫌がられてしまいます。

④福利厚生が劣る

福利厚生も大事な条件面の一つ。
住宅手当や家族手当など、家計を助けているものもあれば、社食など福利厚生の有無によって生活が変わるものもあります。
現在よりも福利厚生が充実していない場合、転職を反対されてしまう理由になります。

嫁ブロックへの対策

①細かな説明をしよう

まず、現在の給与からどのくらい下がるのかを説明しましょう。
その上で、現在の生活水準を維持していけることを理解してもらう必要があります。
キャリアアップ制度や、人事評価など、どのように昇給・昇格していくのかも具体的に説明し、将来的な年収アップを目指せることや不安を感じさせないようにしましょう。

②条件面は書面にして具体的に伝えよう

転職をすれば最初は慣れない環境にストレスを感じ、その上休日が減り残業続きであれば当然心配します。
休みや残業がどのくらいあるのかを、具体的な数字で伝え「社員のことを大切にしている」ことをアピールし不安を解消するようにしましょう。
また、どのような手当てがあるのか、福利厚生があるのかも説明し、理解してもらうことも大切です。

③転勤の有無や勤務地の変更に納得してもらおう

将来的に転勤がある場合は、どのあたりになる可能性があるのか、どのくらいの頻度で転勤があるのか、そのメリットを先に伝え、ポジティブな印象を持ってもらえるようにしましょう。
転勤だけでなく、現在の住居から引っ越す必要がある場合、迷惑をかけないように相談に乗るということも必要です。

「嫁ブロック」回避するために、伝えておくべきポイント

これまでご紹介したように、生活環境や水準が変わることが「嫁ブロック」の原因となります。
そのため企業側は、以下のことを転職者本人に納得してもらい、家族にきちんと説明できるようにしてもらう必要があります。

・年収(給与)
・休日日数
・労働時間
・勤務地
・福利厚生
・キャリアアップ制度
・自社に転職してプラスになること

転職は本人だけの問題ではなく、家庭の問題でもあります。
「嫁ブロック」が起こる場合のほとんどが、家族への相談なく転職活動を本格的に始めたり内定が出たりする状況の時です。
企業側は、相手の家族にも転職に納得してもらえるように、まず転職者に先に家族に転職について相談しているかどうかを確認してください。
そして、転職者本人にもその家族にも安心してもらえるように、不安要素を解消できるよう説明することが重要です。

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