雇用形態の基礎知識 正社員とそれ以外の違いとは?

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転職をする際に必ず目にする「雇用形態」。
正社員のほかにも、様々なものがあるため、自分に合った働き方を選ぶ必要があります。

今回は、それぞれの雇用形態のメリット・デメリットをお伝えします。

それぞれの雇用形態の特徴

労働時間や契約期間、給与条件などの違いによる働き方の種類のことを「雇用形態」といいます。
正社員のほかに、契約社員、派遣社員、パート、アルバイトに分けられます。

正社員の特徴

正社員の働き方の特徴は、以下の通りです。

・企業に直接雇用される
・雇用期間が決められていない
・基本的にフルタイム労働

正社員は最も安定している雇用形態といえるため、目指す人も多いです。
正社員には以下のメリットがあります。

正社員のメリット

・賞与や退職金がある
・長期間安定した働き方ができる
・福利厚生が充実している
・昇給・昇格がある
・将来を見据えた研修がある
・社会的な信用を得られる

正社員として働くうえで、企業理念会社の目標を理解した行動をすることが求められます。
また、責任のある仕事を任せられることもあり、将来的にマネジメント後輩の育成をすることも期待されます。
そのため、長期的に働くことができる待遇や環境を用意しています。

安定した働き方であるため、ローンなどの審査が通りやすいこともポイントです。

正社員のデメリット

・異動がある
・転勤がある
・残業がある
・休日出勤の可能性がある(時間的制約が大きい)

人気のある正社員にも、デメリットはあります。

ほとんどの場合、上記のデメリットである「異動・転勤・残業」の命令や辞令を断ることができません
時間的制約が大きいため、育児や介護をしている人、他に夢や目指しているものがある人には厳しいかもしれません。
その場合、短時間正社員制度を導入しているかどうかもみてみましょう。

契約社員の特徴

次に、契約社員の特徴についてみていきましょう。

・企業に直接雇用される
・契約期間の定めがある
・1回に契約する期間は最大3年まで

契約社員と正社員の違いは「契約期間の定めがあるかどうか」です。
契約社員では、3カ月や1年など契約期間があり、問題がなければ契約更新をすることも多いです。

契約社員のメリット

・異動がない
・転勤がない
・求人が多い

契約社員は、契約時に業務内容や勤務地が決められていることが多いため、転勤や異動がありません
正社員での募集がなくても、契約社員であれば入れる企業も多いです。

契約社員のデメリット

・昇給や昇進がない
・契約を更新してもらえない可能性がある
・賞与がない
・社会的信用が正社員に比べて低い

契約社員の場合、人手が足りている、業績悪化のためなど、自分の仕事ぶりが良くても契約を更新してもらえず失業してしまう可能性があります。
一般的に昇給や昇格、賞与もないため、長期的に働くよりも期間を決めて働いたほうがいいといえるでしょう。

派遣社員の特徴

続いて、派遣社員の特徴です。

・労働契約は派遣会社
・勤務は派遣先企業
・雇用期間が定められている
・同じ職場で働けるのは3年まで

正社員と派遣社員の大きな違いは、直接雇用かどうかということです。
派遣社員は、派遣会社と雇用契約を結び、派遣会社が勤務先の企業と派遣契約を結んでいます。

派遣社員のメリット

・時給が高い
・派遣会社からのフォローがある
・好きな勤務先を選べる
・様々な会社で経験を積める
・派遣会社の福利厚生が適用できる

派遣中は、派遣会社の担当者が面談をしてくれることも多く、フォローアップが充実しています。
また、自分で働きたい会社を選べるため、職種や勤務地、残業の量など、自分の希望に沿った派遣先で働くことが可能です。

派遣社員のデメリット

・同じ勤務先で働けるのは3年以内
・時給性なので安定性がない
・賞与がない

派遣社員は時給が高めであるものの、事情があって休んでしまう場合その分の給料は出ないので、収入が安定しません
また、今の職場をどんなに気に入っていても、3年以上は働くことができず長く働けないこと、同じ仕事をしていても正社員と違い賞与が出ないこともデメリットです。

パート・アルバイトの特徴

最後に、パート・アルバイトの特徴についてです。

・企業に直接雇用される
・雇用期間が定められている
・労働時間は比較的短めのことが多い

パート(パートタイム)は、正社員と比べて1週間の労働時間が短い働き方のことです。
一方アルバイトは、時短の人やフルタイムの人もいます。

パート・アルバイトのメリット

・求人が多いため、好きな仕事を選びやすい
・シフト制が多く自分の好きな時間に働くことができる
・応募のハードルが低い
・掛け持ちがしやすい
・社員と比べて責任が軽い

自分の好きな時間に働くことができる、応募のハードルが低くやってみたい仕事に就きやすいということがパート・アルバイトのメリットといえるでしょう。
ミスの責任は社員が取ることが多いため、責任が軽く気楽だという声もあります。

パート・アルバイトのデメリット

・時給が安め
・収入が安定しない
・賞与がない

派遣と同じく時給のため、月々の収入に変動があり収入は安定しません。
また、他の雇用形態と比べると時給が安く設定されていることがほとんどなので、収入は少なめです。

自分に合った働き方を見つけよう

他の雇用形態と比べ、正社員は待遇が良く、安定した働き方ができます。
しかし、だからといってほかの雇用形態が悪いということではありません。
それぞれにメリット・デメリットがあり、家庭環境や目指す目標・夢によって自分に合った働き方は変わってきます。
それぞれの雇用形態がどのようなものなのかを理解し、自分に合った働き方を見つけてください。

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