面接では、聞いてはいけない質問があることをご存知でしょうか?
就職差別になるとされる質問の禁止は、気を付けようというレベルではなく、法令できちんと定められているものです。
アイスブレイクの時間にした何気ない質問が実はしてはいけないものだった…
そんな事態に陥らないために、してはいけない質問を事前に把握しておきましょう。
NG質問集
①面接を受ける本人に責任のないこと
応募者の緊張を和らげようとしてした質問が、実はしてはいけないものだったということもあります。
応募者本人に責任のない事項(家族のこと、住居のこと、生活・家庭環境のこと、本籍地のこと)は応募者を精神的に苦しめる可能性や人権侵害につながる可能性があるので避けましょう。
NG!
・本籍地はどこですか?
・どこに何年くらい住んでいますか?一戸建てですか?
・兄弟はいますか?何人ですか?
・家庭は円満ですか?
・家族の学歴は?
・両親はどんな人ですか?
・両親は共働きですか?
・両親の出身地は?
・両親の職業は何ですか?役職についていますか?
・家族とは十分なコミュニケーションがとれていますか?
・学費は誰が出しましたか?
・お父さん(お母さん)がいないようですが、どうしたのですか?
②思想や信条にかかわること
宗教や支持政党はわかりやすいですが、質問しがちである「尊敬する人物は?」という質問も、実はしてはいけないものの一つです。
ほかにも、本や雑誌といった愛読書に関する質問もしてはいけないので気をつけましょう。
以下の質問は、本来応募者の自由であるものであり、偏見と差別につながる可能性があるため、禁止されています。
NG!
・尊敬する人は誰ですか?
・支持政党はありますか?
・信条としている言葉はなんですか?
・愛読書は何ですか?
・何新聞を読んでいますか?
・労働組合・学生運動に関してどう考えてますか?
・信仰している宗教はありますか?
・家族で信仰している宗教はありますか?
・今の政治をどう思いますか?
③一方の性に限定すること
男女雇用機会均等法により、男女で募集や採用に差をつけることは禁止されています。
そのため、女性に結婚・出産の意思があるかを聞くなど、一方の性別の応募者だけに一定の質問をすることは違反です。
NG!
・今付き合っている人はいますか?
・結婚・出産の予定はありますか?
・出産しても働き続けたいですか?
・何歳まで働きますか?
④応募者の能力や適性と直接関係のないこと
採用担当者にとって面接は、応募者の能力や適性を見極める場です。
そのため、面接でする質問は、それに則った質問でなければなりません。
選考に関係のない応募者のプライベートなことや、職務能力と全く関係のない質問はしないようにしましょう。
NG!
・血液型は何ですか?
・星座はなんですか?
・恋人はいますか?
・何故大学にいかなかったのですか?
・弊社に知人はいますか?
適切な質問をするために
してはいけない質問を見てきましたが、その量は意外と多いです。
こんなに多いと確認するのが大変…と思われるかもしれませんが、以下の二点を抑えれば大丈夫です。
・応募者の基本的人権を尊重すること
・応募者の能力と適性を基準とすること
してはいけない質問をしてしまうと、SNSで拡散されてしまい企業のイメージダウンにつながる可能性があります。
そして、場合によっては法的問題にまでなるかもしれません。
そうならないためにも、採用担当者同士で事前にどのような質問をするのか、ある程度の情報共有をするなど工夫をしてみてはいかがでしょうか。